野生医師@経済的自立を目指す勤務医

お金にこだわらず、趣味で勉強しながら医師をするために経済的自立を目指しています。年利10-20%を目標に運用しています。2020年は資産所得300万円/年を目指します。

医療

【論文】居眠り運転の予防と対策 覚醒作用のある薬

覚醒作用のある薬…とは言っても、いわゆる覚せい剤ではありません。モダフィニルと呼ばれるような、神経を活性化させる作用を持つ薬で、通常はナルコレプシーによる過眠症状、つまり寝すぎてしまう人に対して使います。この薬を、睡眠不足の眠気覚ましに使う…

【論文】居眠り運転の予防と対策 OSAの治療

言うまでもないことですが、睡眠時無呼吸の治療は、職業ドライバー、一般ドライバー問わず重要です。OSA患者が居眠り運転をしているとわかった場合には、治療を継続できているか聞くことが重要です。治療は、CPAP療法と言って、睡眠中に器具を装着す…

【論文】居眠り運転の予防と対策 昼寝とカフェイン

居眠り運転を防ぐ最良の方法は、十分な睡眠をとることです。睡眠不足は、睡眠によってでしか補うことができません。 必要な睡眠量は、年齢によって異なります(次頁図参照)し、睡眠の質にも左右されます。しかし、十分な睡眠はどんな睡眠障害でも効果的に治…

【論文】居眠り運転の予防と対策 睡眠薬についての相談

睡眠薬を服用しているドライバーに対しては、居眠り運転による交通事故について、きちんと指導しなければいけません。そして、睡眠薬とお酒を一緒に飲まないようきっちりと伝えなければいけません。そして、ドライバーの方は、運転に支障が出るような症状が…

【論文】居眠り運転の予防と対策 ドライバーへの教育

運転手は、居眠り運転の症状や兆候、そしてその対策について正しく知る必要があります。[5] 居眠り運転の症状には、集中力が低下する、頻繁にまばたきをする、まぶたが垂れ下がる、白日夢をみる、思考がまとまらない、直近の運転していた道を覚えていない、…

【論文】 居眠り運転の予防と対策

■総論さて、ここからが最も重要な部分、どのように居眠り運転を予防していくかについてです。まずターゲットは以前から述べているように、居眠り運転を起こしやすい運転手、つまり、一〇代で若い、職業でやっている、睡眠障害がある、睡眠薬を飲んでいる、夜…

【論文】居眠り運転に対するアプローチ ③職業ドライバーに対して

以前もお話ししましたが、職業ドライバーの居眠り運転は大事故につながる可能性があります。そのため、アメリカやイギリス、ヨーロッパ諸国では、職業ドライバーの運転免許試験の際には、OSAなどの睡眠障害に関する質問があり、疑わしい運転手には検査を…

【論文】居眠り運転に対するアプローチ ②ポリソムノグラフィー

◯ポリソムノグラフィーOSAなどを疑う場合には問診だけでは不十分ですので、さらに検査が必要です。まず行う検査として、ポリソムノグラフィーが推奨されています。鼻や胸などに各種センサーをつけたまま一晩寝てもらうというもので、睡眠中の胸の動きや心…

【論文】居眠り運転に対するアプローチ ①問診

さて、これまでは居眠り運転を起こしやすい人について述べてきました。重要なのは、再発予防です。そのためには、居眠り運転を起こした人について評価しなければいけません。さて、これまでは居眠り運転を起こしやすい人について述べてきました。しかし、本…

【論文】居眠り運転を起こしやすいドライバー5/5

■その他の職業長く続いた、居眠り運転シリーズ。ドライバー編もこれで最後です。最後は、その他の職業について一気にご紹介します。◯医師調査の対象になりやすいということもあるでしょうが、医師も居眠り運転をしやすい職業のようです。特に、勤務一年目で…

【論文】居眠り運転を起こしやすいドライバー4/5

■職業ドライバー職業ドライバーは、居眠り運転や、それに伴う交通事故を起こしやすいと言われています。睡眠不足になりやすく、真夜中に運転することも多いですし、OSAも多いと言われています。アメリカでも、トラック運転手が亡くなった交通事故の半分以…

【論文】居眠り運転を起こしやすいドライバー3/5

■鎮静剤、アルコールなどを使用している人以下のように、種々の薬が眠気を引き起こすと言われています。眠気を引き起こしやすい薬…ベンゾジアゼピン、麻薬、鎮静剤、バルビツール系睡眠薬、吐き気止め、抗けいれん薬、抗ヒスタミン薬、抗コリン薬、抗うつ薬…

【AIと医療】医師は人工知能によって代替可能

人工知能が医療に本格的に関わると、どのような変化が起きるでしょうか。その前に一つ、医師が人工知能によって代替可能か、というお話をします。人工知能によって、多くの職業が代替可能になり、失われるのではないかと言われています。概して、そのような…

【AIと医療】AIの役割

さて、ここまで医療で扱う情報をメインに話が進みました。実は、これまでの段階では人工知能(AI)は必要ありません。AIの果たす重要な役割、それは「データの解析」です。というのも、これまでお話した、24時間にもわたる生体データは、データの量が多くて…

【AIと医療】現時点でできること

これまで、センサーの種類、センサーで測定可能なもの、について述べてきました。これで、ようやく人体の活動を「変数」としてセンサーで計測可能です。現時点でもできることは幅広いです。例えば、EWSというものを以前紹介しました。EWSとは、early warning…

【書評】介護ビジネスの罠

【まとめ】所要時間は60分。悪徳と経営努力の線引きが難しい。現場を知れば知るほど悩みが深くなるのでは…。【筆者紹介】長岡美代介護・医療ジャーナリスト。一般企業で経営企画にたずさわった後に介護業界に転身。現場などを経て、フリーランスで高齢者の介…

医局不要論③ 多様な医師のキャリアには医局は不要

いろいろ書いてきた医局不要論、これで最後にしようかと思います。これまでの医師のキャリアが画一的だったということを以前書きました。これからの医師のキャリアはどうなるでしょうか。価値観も多様化した現在、求められる医師像も多様化してきていいと私…

医局不要論②

少し時間があきましたが、医局不要論の続きを書きます。前回は、医局の役割について書きました。今回は、医師のキャリアについて。なぜいま医局に意味がないのか。それは、医師のキャリアが多様化してきたからです。これまでの「典型的」な医師のキャリアは…

ヘルス 2.0 時代はいつ来るのか?

「ヘルス2.0」という言葉が言われて、もう10年以上経過しています。webは3.0にまでなろうとしていますが、医療の方は進んでいません。勘違いしている方も多いですが、「ヘルス2.0」とは医療にIT技術を導入することではありません。手術室にiPadを持ち込むと…

医局不要論①

私が医局に入らなかった理由について書いてみようと思います。まず、現在の医局について少し説明します。医局というのは、大学にある医師の組織で、多くは診療科ごとに設置されています。医局の役割は大きく2つあります。一番の役割は、関連病院に医師を派…