野生医師@経済的自立を目指す勤務医

お金にこだわらず、趣味で勉強しながら医師をするために経済的自立を目指しています。年利10-20%を目標に運用しています。2020年は資産所得300万円/年を目指します。

【論文】居眠り運転の予防と対策 昼寝とカフェイン

居眠り運転を防ぐ最良の方法は、十分な睡眠をとることです。睡眠不足は、睡眠によってでしか補うことができません。 必要な睡眠量は、年齢によって異なります(次頁図参照)し、睡眠の質にも左右されます。しかし、十分な睡眠はどんな睡眠障害でも効果的に治療できる唯一の方法です。

もし運転中に眠気を感じた場合には、すぐに道路脇へ寄せて可能なかぎり睡眠をとるべきです。二十分間の昼寝で、神経の反応がよくなることが知られています。 しかし、もっと長く寝た場合には、眠気が続くせいで、起きた後三十分間の反応が鈍くなるようです。

ほどよくカフェインを摂取することも有用です。カフェインと運転との関連をしっかりと調べた研究はないのですが、実験上は寝不足による反応の遅れ、注意力低下は、カフェインによってある程度改善するようです。さらに、その効果は昼寝をすることでさらに増強します。 少量のカフェインを長く摂取する方が、大量のカフェインを一気に摂取するよりも効果的なようです。エナジードリンクを一気飲みするよりも、コーヒーを少しずつ飲む方が良いということでしょうか。

残念なことですが、居眠り運転に対して効果的と証明されている方法は、昼寝、カフェインくらいしかありません。寒い空気にあたる、食べる、飲む、ラジオをつける、などの方法が試されていますが、いずれも効果はありませんでした。

参考文献:
Spaeth, A.M., N. Goel, and D.F. Dinges, Cumulative neurobehavioral and physiological effects of chronic caffeine intake: individual differences and implications for the use of caffeinated energy products. Nutr Rev, 2014. 72 Suppl 1: p. 34-47.
Wertz, A.T., et al., Effects of sleep inertia on cognition. JAMA, 2006. 295(2): p. 163-4.
Nguyen, L.T., B. Jauregui, and D.F. Dinges, Changing behaviors to prevent drowsy driving and promote traffic safety: Review of proven, promising, and unproven techniques. AAA Foundation for Traffic Safety, Pennsylvania, 1998.