野生医師@経済的自立を目指す勤務医

お金にこだわらず、趣味で勉強しながら医師をするために経済的自立を目指しています。年利10-20%を目標に運用しています。2020年は資産所得300万円/年を目指します。

【論文】居眠り運転に対するアプローチ ①問診

さて、これまでは居眠り運転を起こしやすい人について述べてきました。
重要なのは、再発予防です。
そのためには、居眠り運転を起こした人について評価しなければいけません。
さて、これまでは居眠り運転を起こしやすい人について述べてきました。しかし、本当に重要なのは再発予防です。
そのためには、居眠り運転を起こした人について評価しなければいけません。

自己申告で居眠り運転をしたと相談してくる人や、居眠り運転の危険が高い人については、居眠りについての評価が大切です。その評価の目的は主に二つです。一つは、居眠りについての治療可能な原因を見つけて治療すること、もう一つは、危険な習慣や行動を見つけて、それを是正することです。

問診による危険因子の同定
まず行うことは、問診によって居眠り運転を起こしやすい危険因子を見つけることです。


この項目は、五〇〇人の居眠り運転ドライバーと、一〇〇〇人の健常ドライバーを比較した研究などによって証明されています。{Stutts, 2003 #2802} 健常ドライバーと比較して、居眠り運転ドライバーは、仕事の兼業、不規則な勤務時間、夜間の運転、睡眠不足、睡眠の質の低下、鎮静作用のある薬の内服などの割合が高くなっていました。

ほとんどの因子は、問診だけで見つけることが可能ですが、OSAについては、患者数が多いにもかかわらず見落とされることが多い疾患です。日中に眠気が強いと訴えるOSA患者は、半分ほどしかいません。他にある症状は、いびきがうるさい、息苦しくて起きる、睡眠時に呼吸が止まっていることを見つけられる、夜間頻尿、朝方の頭痛などです。OSA患者の身体特徴は、肥満である、首が太い、上気道が細い(鼻づまりなど)、薬が効かない高血圧を持っている、というものです。