野生医師@経済的自立を目指す勤務医

お金にこだわらず、趣味で勉強しながら医師をするために経済的自立を目指しています。年利10-20%を目標に運用しています。2020年は資産所得300万円/年を目指します。

【論文】居眠り運転に対するアプローチ ②ポリソムノグラフィー

◯ポリソムノグラフィー

OSAなどを疑う場合には問診だけでは不十分ですので、さらに検査が必要です。まず行う検査として、ポリソムノグラフィーが推奨されています。鼻や胸などに各種センサーをつけたまま一晩寝てもらうというもので、睡眠中の胸の動きや心電図、酸素の状態などを把握します。
この検査は、体に針を刺すようなものではありませんので、害は全くありません。しかし、しっかりと睡眠中の状態について把握できます。OSAの治療が交通事故の危険を減らすことは証明されていますので、問診上とくに危険因子がないのに居眠り運転をしてしまった人についてはしっかり検査するのが得策でしょう。
ポリソムノグラフィーは、ナルコレプシーや他の睡眠障害を疑う場合にも行うことが推奨されています。

ポリソムノグラフィー以外にも、ドライブシミュレータや反応速度を評価する試験や、覚醒度合いのチェックテストなどの睡眠評価試験があります。これらは確かに客観的に評価することが可能なのですが、その結果で治療が変化することはないので、全員には推奨されていません。

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