野生医師@経済的自立を目指す勤務医

お金にこだわらず、趣味で勉強しながら医師をするために経済的自立を目指しています。年利10-20%を目標に運用しています。2020年は資産所得300万円/年を目指します。

医局不要論②

少し時間があきましたが、医局不要論の続きを書きます。
前回は、医局の役割について書きました。

今回は、医師のキャリアについて。
なぜいま医局に意味がないのか。それは、医師のキャリアが多様化してきたからです。
これまでの「典型的」な医師のキャリアは以下のような感じです。

大学卒業、研修医を終えて医局に入る。
なんとなく部活の先輩がいた医局を選ぶ。
なんとなく専門医をとる。
なんとなく箔をつけるために大学院に入る。
なんとなく留学する。留学先は医局のコネがあるところ。
1、2年くらい留学して帰ってくる。
その後もろもろ頑張って教授をめざす。
その後・・・
教授になった場合、教授として(本人は)幸せに暮らす。
教授になれなかった場合、どこかの関連病院の部長になるか、開業するか。

こんな感じです。
敢えて強調して書いてみましたが、「なんとなく」と受動的な人生です。
これが、医師の成長が遅い理由だと思います。

30代半ばでも、ヘタすると40代になっても「若手医師」と呼ばれることがあります。
こんなこと、通常の業界ではありえません。
医療界の進歩はめざましく、どんどん新しい技術ができています。
そうなると、これまでのやり方で一人前になるのは遅すぎます。

さらに、医師のキャリア目標も変わってきています。
現在、教授を目指している医師はどのくらいいるのでしょうか。
私自身、教授職が素晴らしいものだとはどうしても思えません。
年収は少ないですし、雑務も多い。
偉い偉いと閉じた世界で言われていても、本人はそれで嬉しいのでしょうか。
講演会に行きまくって2000万円くらい製薬会社からもらっていた教授たちが最近話題になっていました。
結局、お金が欲しいのなら、医師は自分で稼げる職業のはずです。
製薬会社に媚びへつらう必要もない。

研究も然りです。
今後、臨床試験などでは、アップルなどが整備したインフラに乗るケースも増えてくるでしょう。
従来の、製薬会社のMRが病院や診療所を一件ずつ回って症例を集める必要もなくなりますし、研究にかかるコストも格段に下がることが予想されます。
科学研究費をチマチマとるために、大学にしがみついて官僚に頭を下げる必要がなくなります。

「年収は2000万円もらっていて、そのうちの300万円は自分の研究用に使っています」という医師がたくさん出てくれば、自立・自律的な医療界が達成できるのかもしれません。