野生医師@経済的自立を目指す勤務医

お金にこだわらず、趣味で勉強しながら医師をするために経済的自立を目指しています。年利10-20%を目標に運用しています。2020年は資産所得300万円/年を目指します。

【NEJM】禁煙率を高める方法が明らかに!

 2015 May 28;372(22):2108-17. doi: 10.1056/NEJMoa1414293. Epub 2015 May 13.

Randomized trial of four financial-incentive programs for smoking cessation.


金銭的な見返りを使った禁煙への啓発活動はよく行われているが、それが効果があるのかについて検証した研究です。

【内容】
禁煙に成功した際に金銭的な見返りがある方法を2通り用意します。

・一つはデポジット型、つまり、最初に150$を預けます。
禁煙に成功→合計800$をゲット、(650$の得)
禁煙に失敗→150$は返ってこない

・もう一つはデポジットなし、つまり
禁煙に成功→800$をゲット
禁煙に失敗→ゼロ

この2つの方法と、既存の通常治療(生活指導、行動療法、ニコチン治療)とを比べています。
さらに、これを個人単位で行う場合と、グループ単位で行う場合、で比較しています。

結果は、治療開始6ヶ月後の禁煙成功率は、金銭見返りありで9.4~16%と、通常の治療方法6.0%に比べて高くなっていました。
デポジットありの治療は、受け入れ率が14%と非常に低かった。
グループでの治療は、個人で行った場合とくらべても変わらなかった。

【感想】
この研究は、NIHとCVS社によって資金提供を受けています。
NIHは言わずと知れたアメリ国立衛生研究所です。
CVS社は、アメリカの大手ドラッグストアチェーンです。
最近では、タバコの販売をとりやめたことで話題になるなどしています。

この研究は面白いです。
グループでの禁煙(断酒会のような)などの可能性が言われていましたが、
グループでやっても個人でやっても結局カネで釣ればいいのよと…。

夢はありませんが、確かに現実はそうかもしれません。
禁煙キャンペーン、カネで釣りましょうか。
カネで釣って、その後タバコを1000円にすれば、喫煙率はガクンと減るのではないでしょうか?