【Lancet】保険制度には消費税よりも累進課税

Financing universal health coverage—effects of alternative tax structures on public health systems: cross-national modelling in 89 low-income and middle-income countries

海外ではオバマケアなど、保険制度への注目が高まっています。そんななかでLancetの論文。

＜内容＞
低～中所得の89国を調べた結果、消費税増税よりも累進課税の方が、保険制度成立に有効でした。
消費税を増税すると、新生児や5歳以上の児童の死亡率が上昇していました。
累進課税では有害な影響は見られませんでした。

当然といえば当然です。消費税は逆進課税とよく言われますが、低所得層の購買力を奪ってしまいます。特に低、中所得国では中産階級が育っていないため累進課税が有効でしょう。

日本ではどうなのか…難しいところです。アメリカほどの超大金持ちは少なく、中産階級が多いので、消費税増税は案外合理的なのかもしれません。

＜経済情報＞
EUの研究費です。