お金をちゃんと考えることから逃げまわっていたぼくらへ★★★★
お金をちゃんと考えることから逃げまわっていたぼくらへ (PHP文庫)
- 作者: 糸井重里,邱永漢
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2015/08/14
- メディア: Kindle版
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糸井重里氏と、「金儲けの神様」と呼ばれた邱永漢(きゅうえいかん)氏との対談本です。
これは面白かった。
特に、邱永漢氏の、子供に対する教育方法は見事です。
「留学した子供に、まず1年分の費用を渡して自由に使わせる」、
「母親に『懐の金の底を見せる人にはなるな』と言われた」、
など、確かにと思わせることが書いてあります。
日本人のお金アレルギーは、日本独特のものではないか、という邱永漢氏。
最高階級である武士は宮仕えを前提とする仕事で、
しかも江戸時代には石高と実際の給金が合わないという状態でした。
その建前と本音の間で、プライドを保つために
「お金のために働くのではない」
という文化を作り上げたのだ、と言います。
確かに面白い視点です。
戦国時代などにはこんなことがなかったはずなのに、
平和な江戸時代になって価値観が濁ってしまったのだと思います。
サラリーマンでも勤務医でも、個人事業主のように生活出来ないかと思ってしまいます。