野生医師@経済的自立を目指す勤務医

お金にこだわらず、趣味で勉強しながら医師をするために経済的自立を目指しています。年利10-20%を目標に運用しています。2020年は資産所得300万円/年を目指します。

勤務医の将来は思ったよりも茨の道

勤務医は将来安泰だと考える方が多いでしょう。

なぜその人達に、私が経済的自立を進めているのか。

今日はそこをご説明します。

思ったほど将来安泰な仕事ではありません。

そこをご説明します。

 

①皆保険制度の崩壊により病院の経営は悪化する

勤務医の給料の源泉は診療報酬、つまり税金です。

このまま国の成長が止まり高齢化が進むなら、いずれ勤務医の給与の源泉は小さくなります。

皆保険制度でカバーできる範囲も狭くなるでしょうし、病院の経営状況は悪化します。

介護業界のように利益率3%程度に抑える、などということが平然と行われるでしょう。

https://www.smbc.co.jp/hojin/report/investigationlecture/resources/pdf/3_00_CRSDReport063.pdf

 

これまで以上に、将来の病院は生産性の高い医師、つまり低賃金でたくさんの患者を診療する医師を求めることとなります。

 

②若手医師の増加による年功序列賃金の崩壊

現在医師数は増加しています。

つまり、皆さんよりも若い医師がたくさん生まれています。

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https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000203368.pdf

 

若手医師に負けない!と思っている方も多いでしょうが、若手医師は皆さんほどの給与は求めません。

それでいて、勤務時間を長くしても文句も言わず働きます。

「医師の勤務実態及び働き方の意向等に関する調査」によると、男性医師の週あたり勤務時間は、

20代で64時間、30代で62時間、40代で58時間、50代で52時間です。

20代はまだ研修医レベルですので除外するとしても、30代の医師は50代の医師の1.2倍の勤務時間です。

週あたり勤務時間が長いと、医師の頭数も少なくて済みます。

 

しかも、診療報酬制度は誰が治療しても価格はかわりません

したがって、患者一人当たりの診療報酬制度は医師の年代によってあまり変わりません。

つまり、病院の収入が増えるには医師一人あたりの患者数を増やすのが最も近道です。

 

かくして、病院は患者数をたくさん稼ぎ、勤務時間が長い医師を求めるようになります。

 

これが続くと、そして時代の変化によって価値観が変化すると、年功序列制の賃金が変化する可能性があります。

そうなると悲劇です。

私は、いまの30代の勤務医こそ最も割を食う世代になりうると考えています。

現在は後期研修医などで給与が低いわりにたくさん働いている方が多いでしょう。

しかし、本当は最も生産性が高いのはこの年代です。

そして、ベテランになったときには年功序列制が崩壊していて、病院からの給与は患者数が多い若手のほうが高くなる、という事態が起きます。

 

スキルは高いけど、家族もいるので高所得でありたい、けれども当直数は減らしたい、こんなベテラン医師は行き先を失う可能性があるのです。

 

なので、それでショックを受けないように、経済的に自立する、つまり医師以外の財布を育てておくことがリスクヘッジになると考えています。

 

専門知識、スキルを身につけるのは当然です。

しかし、医療以外の勉強を怠り、医師として「真面目」に盲目的に働き続けることはおすすめしません。

それは、アリとキリギリスでいう、「キリギリス」のキャリアです。

冬になって、音楽をがんばれば食っていけると思っていたのに、と嘆いても仕方ありません。

 

自分で考え、自分で備える、他者に期待しない、これが人生の大前提です。