野生医師@経済的自立を目指す勤務医

お金にこだわらず、趣味で勉強しながら医師をするために経済的自立を目指しています。年利10-20%を目標に運用しています。2020年は資産所得300万円/年を目指します。

ハチ刺されに関する3つの勘違い

夏場の病院は、ハチに刺された患者さんがたくさんいます。
私が働いたことのある病院はほとんどが山間部にあったため、ハチに刺される方が続出します。「痛い」、「腫れた」などという訴えで受診する方が多いです。

1. ハチに刺されると死ぬ
間違いではありませんが、通常は死ぬことはありません。
2013年に日本でハチ刺されによって亡くなった人数は、24人です。(人口動態調査
思ったより少ないと思いませんか?

2. スズメバチの毒は危険
スズメバチに刺された!と慌てる方もいます。しかし、1. で亡くなってしまった方々は、ハチの毒のせいではなく、ハチ毒に対するアレルギーを起こしてしまった方です。
ですので、ハチに刺された後にアレルギー症状がなければ、受診する必要もありません。
詳しくは下に書きます。

3. アンモニアが効く
ハチ毒は中性ですので、アンモニアの効果はありません。決して尿をかけないように。
通常の傷と同じように、刺されたらまず水道水でよく洗うことです。

正しい対処法とは?
そこで、ハチ刺されへの正しい対処法についてお教えします。
ここからが重要です。
以下の症状がある場合は、すみやかに医療機関を受診して下さい。
救急車を呼んでも構いません。

  • 息が苦しい、喉に違和感がある
  • 目がかゆい、唇がはれてきた
  • お腹が痛い、嘔吐した

これらは、アナフィラキシー症状と呼ばれます。
簡単に言うと、全身にアレルギー反応が出てしまっている状態です。
こうなると、最悪の場合呼吸の通り道が閉鎖してしまい、窒息死してしまいます。
早急に医療機関を受診して下さい。
「ハチ刺されで息が苦しい」と言えば、すぐに対応されるはずです。

上記の症状がない場合は、焦る必要はありません。
傷口を水道水でよく洗って、患部を冷やし、市販の痛み止めを飲んでおけばそのうち良くなります。

季節柄、ハチさされが多いですので、ぜひ覚えておいて下さい。