野生医師@経済的自立を目指す勤務医

お金にこだわらず、趣味で勉強しながら医師をするために経済的自立を目指しています。年利10-20%を目標に運用しています。2020年は資産所得300万円/年を目指します。

【Lancet】周産期うつに先行して精神症状が認められる

Prediction of perinatal depression from adolescence and before conception (VIHCS): 20-year prospective cohort study


周産期うつは、高所得国では女性の10-15%に認められるそうです。
それの予測が可能なのではないかという、20年に及ぶ大規模な前向き臨床試験です。

<内容>
対象: 14歳から29歳の女性

うつ症状については、Revised Clinical Interview Schedule、the General Health Questionnaireの2つで評価しています。

既往歴に精神疾患があるかどうかで場合分けしていますが、時期を特にAdolescent、Young adultの2つに分類しています。
Adolescent: 青年期 大体14歳から19歳までのようです。
Young adult: 成人初期 大体20歳から30歳くらいまでのようです。

結果:
117人の精神疾患の既往が青年期&ある女性→168の妊娠 57(34%)の妊娠で周産期うつを認めた。
131人の精神疾患の既往がない女性→201の妊娠 16(8%)の妊娠で周産期うつを認めた。
周産期うつを認めた109の妊娠のうち、93(85%)に、精神疾患の既往を認めました。

<感想>
以下から研究費を得ています。製薬会社ではありません。
National Health and Medical Research Council (Australia), Victorian Health Promotion Foundation, Colonial Foundation, Australian Rotary Health Research and Perpetual Trustees.

周産期うつの問題は初めて聞きました。意外と多いですね。
精神疾患の既往があると起こりやすいというのは当然のような気がしますが…。前向き試験をやるなら、ほかの変数もとって評価してほしかった。予想できない相関関係が見つかれば面白いのに。