【JAMA】甲状腺の良性結節が癌になることは滅多にない
The Natural History of Benign Thyroid Nodules
<背景>
甲状腺結節が見つかる割合が増えています。
といっても、病気が増えているわけではありません。
超音波検査やCTなどの画像技術の進歩により、無症状でも見つかる割合が増えています。
そのような良性結節をどのように扱うか、議論が分かれています。
がん検診が盛んな韓国では、甲状腺癌の手術件数が増えたが死亡率は変わっていないという結果が出たり、全体的には「甲状腺癌を積極的に手術する必要はないのではないか」という意見が主流です。
<方法>
Patient: 甲状腺結節があり、無症状で、超音波画像上または細胞診で良性と診断された患者
Intervention: 5年間のフォロー
Comparison: 自然経過をみた研究ですので、対照群はありません。
Outcome
Primary outcome: 結節のサイズが大きくなること
Secondary outcome: 新しい結節の出現、甲状腺癌と診断されること
<結果>
患者の年齢中央値は52.4歳で、82%が女性でした。
結果については画像が分かりやすいので、そのまま掲載します。
結節1567(患者は992人)のうち174の結節で、サイズ増加を認めました。
甲状腺癌と診断されたのは5結節(5人)のみでした。
<資金>
Funding/Support: The study was funded by research grants from the Umberto Di Mario Foundation, Banca d’Italia, and the Italian Thyroid Cancer Observatory (ITCO) Foundation.
企業の研究費ではなさそうです。
<感想>
<背景>
甲状腺結節が見つかる割合が増えています。
といっても、病気が増えているわけではありません。
超音波検査やCTなどの画像技術の進歩により、無症状でも見つかる割合が増えています。
そのような良性結節をどのように扱うか、議論が分かれています。
がん検診が盛んな韓国では、甲状腺癌の手術件数が増えたが死亡率は変わっていないという結果が出たり、全体的には「甲状腺癌を積極的に手術する必要はないのではないか」という意見が主流です。
<方法>
Patient: 甲状腺結節があり、無症状で、超音波画像上または細胞診で良性と診断された患者
Intervention: 5年間のフォロー
Comparison: 自然経過をみた研究ですので、対照群はありません。
Outcome
Primary outcome: 結節のサイズが大きくなること
Secondary outcome: 新しい結節の出現、甲状腺癌と診断されること
<結果>
患者の年齢中央値は52.4歳で、82%が女性でした。
結果については画像が分かりやすいので、そのまま掲載します。
結節1567(患者は992人)のうち174の結節で、サイズ増加を認めました。
甲状腺癌と診断されたのは5結節(5人)のみでした。
<資金>
Funding/Support: The study was funded by research grants from the Umberto Di Mario Foundation, Banca d’Italia, and the Italian Thyroid Cancer Observatory (ITCO) Foundation.
企業の研究費ではなさそうです。
<感想>
無症状の甲状腺結節を5年間追って、約0.5%しか癌にならなかったという結果です。
大方の予想と同様、良性で無症状の甲状腺結節に対して、そこまで神経質になる必要はなさそうです。
福島の甲状腺健診にもそのまま適用できるとは思いませんが、参考になる研究です。