野生医師@経済的自立を目指す勤務医

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【BMJ】高齢者に対してコレステロール低下薬で脳卒中減少

 2015 May 19;350:h2335. doi: 10.1136/bmj.h2335.

Primary prevention with lipid lowering drugs and long term risk of vascular events in older people: population based cohort study.


コレステロール管理について、最近様々なことが言われています。
下げすぎないほうがいいのでは、摂取量と血液中コレステロールとは関係がなかった、などなど。
しかし、高齢者のコレステロールを下げることについて、ある程度意味があるようです。

<内容>
高齢者にコレステロール低下薬を使うと、脳卒中の発症率が0.66倍に低下していました。

対象…65歳以上で心筋梗塞脳卒中の既往がない人
治療…コレステロール低下薬、具体的にはスタチン、フィブラート系の薬
対照(比較対象)…コレステロール低下薬を使っていない人
評価項目…心筋梗塞脳卒中の発症率
結果…コレステロール低下薬を使うと脳卒中発症率が0.66倍に、心筋梗塞の発症率は統計上差がなし

<感想>
Funding: The Three-City (3C) Study was conducted under a
partnership agreement between the Institut National de la Santé et de
la Recherche Médicale (INSERM), the Victor Segalen- Bordeaux II
University, and Sanofi-Aventis.rest
この研究は、サノフィ・アベンティスや大学などによって研究費が出ています。

高齢者への薬の乱用が問題になっています。そのため、効果が本当にあるのかを評価する必要があります。
今回の研究はその一つです。
結果として、スタチンやフィブラート系の薬剤は使った方が良さそうです。
目標コレステロールの値などはまた別の研究での評価が必要です。
もしかすると、高脂血症など関係なくスタチンなど飲んだほうがいいと言われるかもしれません。