やっぱり医師の経済的自立は大切だと感じたコロナ騒動
コロナウイルス、かなりパニックの事態に発展しています。
検査ができない時代だったら、「なんか最近ひどい風邪がはやっているね」で終わった程度の重症度・感染力です。
で、この騒動に拍車をかける出来事がありました。
①感染症の専門家である岩田健太郎先生がクルーズ船に潜入した模様を、Youtubeにアップしていました。
②それに対して、厚労省に勤務されている高山義浩先生がFacebookに解説というか反論を書き、アンチ岩田先生が燃え上がる。
https://www.facebook.com/people/%E9%AB%98%E5%B1%B1%E7%BE%A9%E6%B5%A9/100001305489071
その結果、岩田先生は冒頭の動画を削除。
③そして本日、橋本岳副大臣が「我々はちゃんとやっている」というアピールの下、感染対策ができていない写真をアップ→炎上→削除。
https://www.j-cast.com/2020/02/20380142.html?p=all
今回の件で、私が感じたことは、どんなに専門家であっても、組織の論理に囚われるようになったらおしまいだということです。
確かにネット上では、②の段階で高山先生擁護派が増えていました。
そもそも、岩田先生、高山先生も高名な先生ですが、ただコミュニケーション能力でいうと、岩田先生は若干コミュ障、高山先生はソフトな話し方。
なので、どうしても感情論としては高山先生に軍配があがりやすい。
しかし、岩田先生が感染症専門家としての意見を述べているのに対して、高山先生の反論は、完全に厚労省の論理。
「現場で頑張っているんだから色々言ったって仕方ない」では医師として、専門家としての役割を果たしていない。
実際、岩田先生のYoutubeに対しての政府の反応は、「我々はきちんとやっている」と主張するのみ。
そこで起きたのが③の事件です。
一番まずいのは、これほどきちんとできていない状態で、きちんとできていると考えてしまっていることです。
すでにきちんとできていると考えてしまっていたら、後から検証しようとすらしません。
これが、高山先生の言う、「不完全ながら行っていたゾーニング」です。
何の意味もありません。
この実態を見ながら、「現場は頑張っている」とか言っても無意味です。
このゾーニングをくぐりぬけた船のクルー、乗客、はてはDMATの医療者たちが、ウイルスをくっつけて、全国へ散らばります。
自己満足で感染症を撒き散らしていては、専門家の意味がありません。
どうして、「貴重な意見をありがとう」で終わらせられないんだろう。
結局高山先生も、厚労省の職員になってしまっているので、組織の論理で考える癖がついてしまっているんでしょう。
なので、やっぱり医師はなるべくいろんな組織から、独立すべきだと私は思います。
まずは経済的自立。そして権威からの自立。
30代のあいだに前者は達成したい。後者は、深く戒めとしておきたい。