野生医師@経済的自立を目指す勤務医

お金にこだわらず、趣味で勉強しながら医師をするために経済的自立を目指しています。年利10-20%を目標に運用しています。2020年は資産所得300万円/年を目指します。

【論文】テクノロジーによる居眠り運転予防

最後に、様々なテクノロジーによる居眠り運転対策をご紹介します。

○運転手の疲労評価
まばたきの頻度などをカメラで捉えて、ドライバーの疲労度を推定する、PERCLOSという技術が実用化されています。 この技術は、目が八〇%以上閉じている時間の割合を計測するようです。 さらに、シートクッションやシートベルトにセンサーを設置して、心拍や呼吸数の変化などを計測するシステムもあります。他には、タイヤの動きから、居眠り運転かどうかをチェックするものもあります。

スマホアプリも登場しています。背面、前面にあるカメラを利用して、レーンをはみ出さないように、車間距離を詰め過ぎないように見張る一方で、まぶたの閉じ具合などを計測して、居眠り運転と判断したらドライバーに警告するというものです。

これらは当然出てきたばかりなので、しっかりとした研究もないのですが、現時点では、いろんな角度から計測するタイプの方が、一つの指標に頼るものよりも正確だという結果が出ています。

センサーの発達は急激に進んでいますから、今後もこの種の技術はたくさん実用化されそうです。

○衝突防止技術
最近ではスバルのアイサイトをはじめ、多くの車に自動ブレーキ装置がついています。これらの効果についてデータはありませんが、少なくとも保険会社は死亡事故が減るだろうと試算しています。

このような車の技術は、運転手に警告するタイプ(レーンのはみ出し、車間距離、死角にある物体の検出)、運転をサポートするタイプ(駐車支援、レーン修正)、ヘッドライトを調整するタイプなどがあります。
さらに、運転手の警告には、音だけでなくダッシュボードの警告灯が光る、ハンドルが震えるなど、様々な工夫が施されています。

○自動運転
究極的には、運転手がいなければ居眠り運転は起きません。自動運転が実用化されれば、これまで述べてきたことなどは、すべて気にする必要はありません。自動運転車のなかで乗員全員が昼寝をする、そんな時代が来るかもしれません。

参考文献:
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